備蓄米放出が話題ですが、

そもそもなぜ今米不足が起きている?
と疑問に思う人も多いと思います。
そこでこの記事ではなぜ今、日本は備蓄米放出が必要なくらいの米不足に陥っているのか、ネットでの意見も交えて解説します。
備蓄米放出の背景

「備蓄米」とは、災害や市場の需給バランスが崩れた時に備えて、国が保有しているお米の在庫のことです。
備蓄米は、以下のような状況で市場に放出されます。
- 大規模災害時(例:地震や水害)
- お米の価格が高騰しすぎたとき
- 市場への供給量が不足し、流通が滞るとき
つまり、備蓄米は災害用としてだけでなく、「価格調整弁」としての役割も担っています。
2025年の今、ニュースで話題になっている「備蓄米の放出」は、市場での供給不足と価格上昇を緩和するための措置です。
なぜ米不足になっている?

現在起きている米不足は以下のような理由が複合的に絡んで起きていると考えられています。
農水省の予測能力が温暖化に対応出来ていない
例年人口減と米離れで10万t減少するのに合わせて、在庫量が180万~200万トンになるように生産調整していますが、供給予想(23年)・需要予測(24年)に失敗したといわれています。
2023年の作況指数は101でしたが、白米が取れた実数で見ると95だったといわれています。
農業の高齢化による生産力低下
高齢農家のリタイアと担い手不足による生産力の急速な低下も米不足の一因として考えられます。
インバウンドを含む外食・中食の需要増加
2024年は、家庭用の米の需要が回復し、インバウンド需要を含む外食・中食市場が拡大しました。
外食・中食市場の規模は前年比4.2%増で、過去最高規模に達しました。
農林水産省の試算では、2024年に日本を訪れる外国人が消費するコメの量は7万トンで、前年比34%増と予測されています。
高温障害の影響で品質低下による商品化率の低下
猛暑により白いコメや割れたコメが増え、製品の品質維持にコストがかかることも一因です。
猛暑による高温障害の影響で23年産米の1等米比率が過去20年間で最低水準だったとされています。
南海トラフ巨大地震に備えた買い占め
2024年夏、南海トラフ地震臨時情報が8月8日に発表され、台風被害も発生しました。
それを受けて多くの消費者が家庭での備蓄を意識して米を購入し、同月の販売量が前年同期比で2割から4割以上ほど急増したと農水省は分析しています。
備蓄米の放出によって米価格は下がる?

備蓄米放出から1か月近く経ちましたが、まだまだ米価格は下がる兆しがありません。
備蓄米の放出だけでは、根本的な供給不足を解消するには至らないという見方もあります。
米価は、異常気象による不作などによる影響も受けるため、様々な要因が複合的に絡んでいます。
ネットでの意見
ネットからは米不足の原因について以下のような意見が寄せられています。
そもそもお米不足の原因って作況指数の制度的欠陥じゃないの?
https://x.com/8Sk4I6d6b95q1Ws/status/1932091864880206212
子どもたちには優先的に普通の米食べさせるようにして、備蓄米は議員会館で食べるようにしたらどうですか? そもそも米不足は政府の失策が原因なので。
https://x.com/popoi157/status/1935687232142426125
米不足の原因は一言で言って、先物市場で高値で掴んだ流通業者が損をしたくないので放出しないだけです。
https://x.com/satobtc/status/1931639652949299576
米不足はインバウンドが原因なのは間違いない。
https://x.com/exp_kitaalps/status/1935213488424763847
まとめ
備蓄米の放出は短期的な対処法ですが、長期的には生産・流通・消費のバランスを見直す必要があるのかもしれません。
だからこそ私たちも、「普段から備える」「お米を大切にする」「農業を知る」といった意識を持つことが大切です。
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